引越し保険の限度額や適用範囲

 

引越しで、荷物の紛失や破損はもちろん、建物にまで傷を付けられてしまったのですが・・・


 

 

 

引越しのときに、家財道具の紛失や損傷などのトラブルが発生することは決して珍しくはありません。

 

万一の時のために、業者が加入している保険は以下の2つです。

 

  • 引越し荷物保険
  • 運送業者貨物賠償責任保険

 

荷物の紛失や故障は引越し荷物保険を使う

 

引越し荷物保険は、家財や家電などが紛失や故障した際の引越し荷物のみに適用されます。
(建物には適用されません。)

 

保証額は合計で最大1,000万円、一つの荷物につき最大で30万円までと保証限度額があります。

 

(ごく少額の損害については、業者自らが支払う場合もあります。)

 

保証の期間は荷物の受取日から3か月以内と定められています。

 

※保険については見積もり書と対になっている引越し約款に記載されています。

 

さらに、業者に過失がない事故や災害により家財道具が破損、紛失した場合にも、適用対象外になります。

 

 

保険で補償される範囲は、

荷物の輸送中と保管中に発生した損傷・紛失に限定され、かつ損傷は外傷がある場合に限定されます。

 

例えば、業者が液晶テレビなどの精密機器を、積み込み作業中にうっかり壁にぶつけてしまった。

 

しかし、外見上はまったく損傷が見られず、引越し作業を完了した後に、テレビが故障していたが発覚したなどのケースでは、保険の適用が難しくなります。

 

 

対象荷物には、貴金属類や金券、自動車や動植物は含まれません。

 

損害が起きた場合の流れ

  1. もしも、故障や紛失が起きた場合には、速やかに引越し業者に連絡を入れて下さい。
  2. 引越し業者が、契約している損害保険会社と事故対応します。
  3. 保険金請求が行われ、手続き完了後に損害金が支払われます。

 

建物の破損には、運送業者貨物賠償責任保険または火災保険を使う

 

運送業者貨物賠償責任保険は、依頼主に対して賠償金の支払いが生じた場合に保証する保険です。

 

たとえば、建物の養生不足で搬入時に壁に穴が開いた、廊下に傷が付いたなどの事故が起きた場合は、こちらの保険で補償されますので、依頼した引越し業者に連絡を入れて下さい。

 

また、ご自身で荷物の運搬中に建物を傷つけてしまった場合には、火災保険での支払い対象になるケースもあります。
(修理費用が免責金額以下の場合。)

 

この場合には、加入している保険会社に連絡を入れ保険調査員に来てもらい、火災保険が適用されるかの判断を仰いでください。